先日、動物病院も含めた動物を取扱う事業者に対しての研修会に参加してきました。
ペットフードに関するお話が主な内容でしたが、私が『そうなんだ!』と思ったお話をご紹介したいと思います。
1)原産国名
フードの表記に必ずある原産国名。もちろん国産が安心ですよね。
でも、ちょっと待って!
原産国は最終的な加工地なので、極端な話、中国産の原材料を輸入して日本で加工して製品にしても、原産国は日本となります。
原材料の調達国を表示して欲しいですよね。
2)5%ルール
フード中に5%以上入っている原材料を製品名にすることができるのです。
ですから、チキンが10%、ビーフが5%入っていても、メーカーは『ビーフ~』という名称で販売することができます。
名前に惑わされずに、必ず原材料の表示を確認する習慣をつけましょうね。
ちなみに原材料は含有量が多い順に、必ず全ての材料が表示されています。
ただし同じ牛肉でも、美味しい筋肉部分なのか、美味しくない肺や胃、消化管など、どの部分が使用されているのかはわかりません。
これは値段と、食べるときのわんこ、ニャンコさんたちのテンションで判断するしかないでしょうね。
3)表記の規定
フードは輸入品であっても、日本国内では日本語表記で表示されなければなりません。
日本語表記のないフードや、『最高級~』、ドライフードでの『添加物不使用』という表記は、『愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律(ペットフード安全法)』に違反する行為であり、信用できるものではないそうです。
ですので、そんな謳い文句に踊らされずに、『一般食』や『副食』ではなく、必ず『総合栄養食』を選んでください。
4)フードを与える目安量
体重あたりの給餌量の目安として表記されている量は、アメリカで活発に運動する、主に大型犬の給餌量を元に記載しているということです。
生活環境が全く違い、日本はほとんど運動しない小型犬がほとんどであるという事実から、ダイエット時と同様に、体重を計りながら給餌量を微調整することをお勧めします。
鵜呑みにして表示通りに与えていると、まず必ず肥満になってしまうでしょうね。
5)ネットで買える療法食
病気の治療や予防を目的とした『療法食』の中には、健康な動物が長期に継続して食べていても健康に問題のないものもあります。
ですが、療法食は本来その症状の改善を目的に成分を調整されているもので、改善されたならば総合栄養食や予防目的の他の療法食に変更されるべきものです。
長期に同じ療法食を与えていると、中には健康を害してしまう動物もいて、実際にそういう報告が獣医師からされています。
そもそも、その療法食は、その子にとって本当に必要なのでしょうか?
サイトによっては獣医師が指導しているところもありますが、相談だけで診察や検査を伴うものではありませんよね?
自己責任と割り切っていらっしゃる方に申し上げる事ではありませんが、それでも定期検診や、定期的な血液検査などは必要であると私も思います。
こんなところです。動物たちの健康管理のご参考にしていただけましたら幸いです。
※時々お問い合わせをいただくのですが、診察を伴わない個々のご質問にはお答え致しかねます。申し訳ありません。