太った?

 

こんにちは、スタッフニャンコのマオです。😺

 

毎日、ジメジメしとしとの雨で憂鬱なこの季節。みんな、元気?😸

 

僕は去年、糖尿病になったからダイエットしたの。そしたら動くのが億劫になっちゃった。歳のせい?😽

 

最近はあんまり待合室に顔を出さないけど、元気にしてるからさ、安心してね。😺

 

 

病院には時々、お腹だけがぽっこりと膨れた子が飼い主さんに連れられて来るよ。😺

 

背骨や肋骨は浮き出るくらいだから、太ってるわけじゃないんだよ。お腹に水の溜まった子たちだね。😿

 

今回はそんな、ワンコとニャンコの腹水のお話をします。😺

 

 

 

腹水が溜まる主な原因だよ。😺

 

心臓病(右心不全)

低アルブミン血症(蛋白漏出性腎症・腸症、肝不全など)

悪性腫瘍

腹膜炎(血管炎)、敗血症、重度外傷・火傷(広範囲

門脈圧の亢進(門脈体循環シャント、肝硬変、腹腔内腫瘍による圧迫など)

⑥飢餓、食欲廃絶(長期・重度)

猫伝染性腹膜炎(FIP)  など

 

 

こんな風に、腹水の原因は色々あって治療法も違ってくるからさ、原因を突き止めることは大切なんだよ。😺

 

原因を知るためには、身体検査のほかに、血液検査と画像検査(レントゲン、超音波)や尿検査、お腹から抜いた腹水の検査が必要だね。

 

腹水の検査では、タンパク量と比重を調べるよ。ニャンコのFIPを疑うときは、PCR(定性)検査をする場合もあるよ。😺

 

 

 

タンパク量と比重の結果によって、腹水は次のように分類されるんだよ。

 

漏出液:低アルブミン血症が原因で、血管やリンパ管から漏れ出た水に近いサラサラな液体

変性漏出液:血管(静脈・門脈)に圧力が加わって、血管内から漏れ出た体液で、血液成分が混じっている液体

滲出液:炎症性サイトカインによる血管透過性の亢進が原因で、炎症細胞やタンパクが血管内から滲み出て混ざった液体

④その他:血液、胆汁、乳糜、尿など

 

 

腹水の見た目も大事だよ。😺

 

色や透明感、さらさらかトロトロかなど。それによってある程度原因の予測がつけられるんだよ。😽

 

ニャンコの伝染性腹膜炎(FIP)の腹水は、黄色くてドロッとしているよ。お腹の触診でわかる時もあるよ。高蛋白(グロブリン)血症なら尚更だね。😺

 

 

あと、遠心分離した腹水の沈渣に腫瘍細胞が含まれていないか、細胞の数や形を顕微鏡で調べるんだよ。😺

 

 

腹水の溜まってる子は、基本的にお腹以外は痩せている。お腹だって、お水を抜けばガリガリだよ。🙀

 

腹水だけじゃなくて、胸にもお水が溜まっていたり(胸水)、手足にむくみ(浮腫)があったり。😿

 

お腹に水が溜まっているとね、呼吸は苦しいし、内臓も圧迫されるから食欲もなくなるよね。下痢や吐き気もあるかもしれない。😿

 

 

 

低蛋白血症のうち、蛋白漏出性腸症は、血液中のタンパク質が消化管粘膜から消化管内へ、蛋白漏出性腎症は、腎臓の糸球体や尿細管から血液中のタンパク質が尿中へ漏れ出て失われる病気だよ。😺

 

血液中のタンパク質のうち、代表的なアルブミンは、血管内に水分を引き付けておく力の調節や、脂肪酸ホルモン薬物と結合して運搬する働きをしているんだよ。😺

 

だから、アルブミンが失われると血管の中から水分が漏れ出してくるんだよ。😿

 

そうして血管の中が脱水状態になって血液がドロドロになったり、さらに血液凝固系・線溶系因子や凝固阻止因子の影響によって、血栓(血の塊)ができやすい状態になるからさ、注意が必要なんだよ。😺

 

体調が急変したり、突然死の原因になったりするからね、血栓はとっても危険なんだよ。🙀

 

あと、傷の治りが遅くなったり、お薬の効き方が変わったりするよ。😺

 

 

 

治療は原因によって様々。まずは原因を突き止めないとだね。😺

 

腹水のせいで呼吸が苦しい状態になってたら、直接針を刺して吸引するよ。😺

 

だけど、腹水のお水はただの水じゃなくて、タンパク質とかミネラルだとか、体にとって大切な栄養分を含んでいるからさ、あんまり無駄にしたくないの。😿

 

だから、できるだけ利尿剤で体の中に戻してあげたいわけなのよ。😸

 

まあ、ケースバイケースだけどね。😽

 

あと、食事療法は重要だよ。原因にもよるけどね。😺

 

 

 

以上、最近寝てばかりだったからヨタヨタ歩きになっちゃって、歳を痛感してるマオでした。僕、もうすぐ18歳だからね。😸

 

 

 

※時々お問い合わせをいただくのですが、診察を伴わない個々のご質問にはお答え致しかねます。申し訳ありません。