こんにちは、スタッフニャンコのマオです。😺
今年はあったかいなあって思っていたら、やっぱり降るんだね、雪。🙀
ここは新潟だからしょうがないね。みんな、元気?😸
時々、耳とか、手足とか、顔の部分にハゲができて、病院に来るニャンコがいるよ。😺
子猫やお年寄りニャンコがほとんどだけど、若い子もいる。
今回は、そんな皮膚病の原因の1つ、『真菌(カビ)』の感染症。ニャンコやワンコの『皮膚糸状菌症』のお話です。😺
ちなみに、動物から人間に感染る人獣共通感染症だからさ、注意しなければいけない病気なんだよ。😽
真菌は、①糸状菌(カビ)、②酵母菌、③キノコ類に分類されるの。😺
それぞれ、たくさんの種類が確認されてるよ。
細菌とは違うから、抗生物質が基本効かなくて、治療には抗真菌薬っていうお薬を使うんだよ。😽
そのカビが、ワンコやニャンコや人間の皮膚で増殖して広がった状態が、『皮膚糸状菌症』。🙀
症状は、皮膚が丸く脱毛したり、その部分が赤くなったり、カサブタができたりするよ。だけどあんまり痒くないの。😽
ニャンコやワンコから感染した人間の皮膚には、丸くて辺縁が赤い湿疹ができるよ。(リングワーム)😺
人間の、皮膚糸状菌感染症は 白癬 って言うんだよ。水虫とか、たむしとか。
動物も人間も、皮膚病の原因になる主な酵母菌は、カンジダとかマラセチア。😺
だけど、酵母菌の人獣共通感染症で気をつけなければいけないのは、クリプトコッカス症だよ。🙀
でもね、真菌は悪者ばかりじゃないんだよ。😸
お酒やお醤油の醸造発酵やパン作りに利用されているのは、カビや酵母菌。役に立つ真菌の代表だね。😻
目には見えないけどさ、お家の中でも身の回りの空気中には、カビの胞子がいっぱい飛んでいるはずだよ。🙀
だけど怖がる必要はないんだよ。健康だったら何の問題もない。僕たちの体は免疫で守られているからね。😼
発症するのは、免疫力が弱い子猫とかお年寄り。あと、若くても免疫力が弱っている子だね。😿
それに、免疫が正常に働いてくれたなら、ニャンコの皮膚糸状菌症は8週間以内に自然治癒するって言われてる。😼
まあ、保菌状態は続くかもしれないし、症状にもよるだろうけどね。😽
若いのに発症する子は、免疫力が弱っている原因を調べたほうがいいと思うよ。
とっても種類が多い真菌の中でも、皮膚糸状菌は人間や動物の皮膚病の代表格なんだよ。😺
皮膚糸状菌も種類が多いんだけどさ、ニャンコに感染するのは、イヌ小胞子菌(M.canis)、M.gypseum、T.mentagrophytes の3種類。
しかも、M.canis の感染が 90%以上って言われてる。😼
感染(保菌)してるニャンコと接触することで、感染するんだよ。😺
ワンコや人間も一緒だし、逆も然り。
人間から真菌が、ワンコやニャンコに感染することもあるんだよ。しかも人間の方がたくさんの種類の病原真菌を持ってるんだってさ。特に足。😹
子猫はママニャンコから。ペットショップからお迎えした子は、流通の過程でも感染するみたい。😿
真菌は、ノミやマダニと違って目に見えないから厄介だよね。
お年寄りは、もともとずっと保菌していて、歳をとって免疫力が弱ったせいで発症するのかもしれない。😿
そしてね、短毛よりも、長毛のニャンコがなりやすいんだよ。😺
毛が密集していて蒸れやすいし、毛玉があったら尚更だね。カビは湿気が多くて通気性の悪い暖かい場所が大好きだから。😻
毛が密集していると、シャンプーしたり、ペロペロしても毛の根元についた真菌の胞子をなかなか取りきれないし、ブラッシングの時の静電気で、空気中の胞子を集めてしまうのかもしれないね。😽
あと、お散歩したり、外出するニャンコは感染するリスクが高いだろうね。😽
土や野生動物との接触で感染する可能性があるし、感染動物を触った飼い主さんが感染源になるかもしれないし。🙀
検査は、ウッド灯っていうランプで見たり、真菌培養をしたり、病変部(被毛)から顕微鏡で胞子を検出したりするよ。😺
だけど、ウッド灯は M.canis 以外の糸状菌では発色しないし、真菌培養も確実に検出されるわけではない。あくまで補助的な検査だね。😽
必要に応して、皮膚掻爬検査や、病変部の皮膚を切除して肉芽腫の組織病理検査、真菌のPCR検査などをする場合もあるよ。😺
治療は症状によって、真菌用のシャンプー、塗り薬、飲み薬。😺
検査で真菌が検出されなくなるまで続けるんだよ。症状が良くなったからって、中途半端に辞めてしまうと必ず再発するからね。😽
長期間の投薬が必要になるだろうけど、飲み薬は『パルス療法』って言って、毎日飲ませる必要がない場合もあるよ。😸
飲み薬には肝臓毒性があるからさ、投薬中は定期的に血液検査を受けてね。😽
長毛の子は、毛刈りをしたほうが効果的で早く良くなると思う。冬だと寒いだろうけどね。😹
皮膚の角質層に侵入した糸状菌(カビ)は、体の免疫によってカサブタやフケと一緒に排除されて、普通は自然に治っちゃう。😽
だけど、皮膚の深いところまで糸状菌が入り込んじゃうと、慢性的な炎症が起きて『肉芽腫』っていう、しこりができちゃうこともあるよ。🙀
こうなると自然治癒は望めない。😿
自然に治っちゃう病気だからって、皮膚糸状菌症を放置するとね、生活空間が汚染されちゃうんだよ。🙀
それだけ、人間や他の動物への感染の危険性が増すっていうこと。
皮膚の異常に気づいたら、早めに病院に連れてきてね。😺
以上、17歳になった今年は、猫生初の猫風邪になったり、糖尿病になったりと、あんまりいいことがなかったマオでした。😽😮💨
みんなは、どんな一年だった?😺
来年はいい年になるといいし、したいよね。良いお年を。😽😉
※時々お問い合わせをいただくのですが、診察を伴わない個々のご質問にはお答え致しかねます。申し訳ありません。